
深い土管湯船を小石を積んでの底上げ作業 寮の生徒たちが小石拾いを手伝ってくれる
注文してあったコンクリート製のテーブル・椅子セットなどを、その販売店で、ピックアップトラックの荷台に積みこんで、ドーイサケット郡を出発したのが午前8時過ぎ。雨も心配されるあいにくの曇り空の下、2時間以上かかるサムーン郡のボーケーオ地区メートー村へ向かう。村へ通うのが、これで何回目になるのか忘れてしまった??!!・・・
いつものことながら、土管温泉場が不都合なくちゃんと残っているのかが心配になる。そして温泉場に到着すると、洗濯用の土管に水がまったくなくて空っぽではないか。「もう壊れたのか?」との不安が脳裏をよぎる。でも、貯水小屋の貯水槽にはお湯がかなり溜まっているではないか。
結局、洗濯用土管への入水管を回して上向きにして、一時的にお湯を止めて貯めているだけと判明。土管への入水管を回して、土管にお湯を注ぐように下げると、勢いよく“水”が出てきた。最初は水でも、貯水槽の水面が低下すると、配管の設計どおり温かい温泉湯が出てきて、「まだ壊れていなかった」と胸をなでおろす。
ところが、洗面や入浴、洗濯で使った容器やお菓子の袋などのゴミが、温泉場に散らかっている。残念なことだが、まずは我々がゴミ拾いして模範を示し、村人や生徒たちに「ゴミはその場に捨てずにゴミ箱へ!」と、繰り返し言い聞かせる他ないようだ。
さて、今回の温泉場修復ボランティアは総勢4人。まずは、荷台に積んであるコンクリート製のテーブル・椅子セットを地面に下ろすことから作業開始。次に、足元より高すぎる土管湯船の横に椅子階段を置いて、動かないようにセメントで固定。同時に、深すぎる土管湯船を浅くするために、底に小石を敷き詰めて約30センチ以上底上げすることに。
すぐ横を流れるメートー川の川底からの小石集めは、温泉場からその川を挟んだ対岸にあるメートー学校の寮生活の生徒たちに依頼。土曜日なので、寮にいた男女生徒合わせて20人位がやってきて、バケツを持って川の中に入って小石を集めてくれる。
川底にある小石を1個ずつ手で拾うのだが、さすがに人海戦術はたいしたもので、わずか20分位で必要以上の量の小石が集まるではないか。寮の生徒たちの手助けなしには、ここの温泉場修繕ボランティアプロジェクトは出来ないということだ。
今回の昼食は、6キロほど先にあるボーケーオの中心村まで出て、そこの洒落た(?)レストランで。食事休息中も、あいにくの曇り空だが、吹く風に湿気がほとんどなく爽やかそのもので、風邪を引きそうなくらい肌寒さを感じる。チェンマイ市内の平地のような“蒸し暑さ”がまったくないのには、4人全員が驚く。この雨季の蒸し暑い時期でさえ、ボーケーオの村では冷房はもちろん扇風機も不要なくらい“涼しく爽やかな高原の空気”のようだ。
なるほど、ボーケーオ地区はチェンマイ県で最大のイチゴの産地というのも、“涼しく爽やかな高原の空気”で納得できる。ということは、11月から2月までの冬の朝夕はかなり冷え込むということであろう。それならば、その冬の時期には、メートー土管温泉場が村人や生徒達で大いに賑わうことになりそうだ。

土管湯船の階段も工夫して取り付ける 湯船中の階段用の椅子と底に詰めた小石
昼食から戻ってきて、土管湯船の中を覗くと、底に敷き詰めた小石がはっきりみえるほど温泉湯が澄んで溜まっていたのには感激(写真上右)。土管湯船の中に階段として置いた円形椅子も見栄えが良いではないか。土管湯船の予想外の完成度に嬉しくなる。

「うーん!名湯温泉!いい湯だな!」 この出来栄えはまあまあでしょう!
最後に、テーブルと椅子の設置と、それが動かないようにセメントで固定。憩いの場とするために置いたテーブル・椅子セットで、温泉場のどことなく殺風景な雰囲気が一変。“絵になる”温泉場に変身。チェンダオの土管地獄温泉のような熱い温泉湯は望むべくもないのだが、長湯すればまあまあ合格点の湯温にはなる。
ようやく完成したこの温泉場。偶然の一致ではあるが、ここのメートー村土管温泉を“名湯土管温泉”と名付けさせてもらいたい。最後の最後に残った温泉場看板は、数か月後を予定。これからは「温泉の恵みで生徒や村人に笑顔を!」の様子を写真で紹介していきたいものです。
この長期にわたるボランティア活動で、メートー村の村人や学校の先生や生徒と交流が深まったことは、大変うれしく思います。最後に、今回の温泉場修復ボランティアに募金して下さった方々、その作業を担ったり手伝って下さった多くの方々に深くお礼申し上げます。
◎なお、これまでの「ドキュメント・その1」から「その11」までは、ブログ画面左サイドバーの「記事のカテゴリー」の「チェンマイ情報」をクリックしてください。断続的で見にくいのですが、「その1」から「その11」までは閲覧できるかと。


